2018年11月22日木曜日

叶わず

帰宅中に祖父の訃報が届いた。
夏に会った時の様子からそう遠くない別れを予感はしたけれど、こんなにも早いとは。残念の一言に尽きる。

夏の帰省でお母さんが会いに行こうと言ってくれた事は運命的なものだったように感じる。
あれがあったから妻と祖父の対面は叶ったし、僕も祖父へ結婚の報告ができた。
だから悲しみはあれど後悔は無くて、ただただ残念という気持ちが強い。

認知症となり妻を先に喪い、その認識すらあやふやで最終的にはグループホームでの生活となった祖父。
けれども粗暴になったりする事も無く、明るく元気で周りの人からも慕われていたらしい。
自宅で大往生は出来なかったけれど、その余生は幸せだったと信じたい。   

「またね。」は叶わなかった。それは本当に残念だ。
でもあの日聴いた言葉は僕の心の中にずっと残っている。

迷惑ばかり掛けていた孫は、仕事もして結婚もして立派になったよ。大したものでしょ?
あの言葉は孫である僕に掛けてくれたのかな。それとも他人へ掛けた言葉だったのかな。
それは永遠に分からないけれど、祖父が誉めてくれたのには間違いない。