2018年7月20日金曜日

叱り

昨今Twitterを見ていると「誉めて伸ばす。叱らない。」やら「叱らない。叱るなら倍誉める。」とか、とにかく叱るのは良くない誉めるべきという風潮をRTやらツイートやらでよく見かける気がする。
確かに誉められると嬉しいし、その行為自体は良い事だと思う。けれどもあまりに叱るという行為が悪いように書かれているのには疑問を感じる。
具体的には叱られた経験が乏しいと叱られた時のショックが大きく、打たれ弱くなるのではないかと危惧する。

僕は小さい頃誉めても貰っていたけれどよく叱られもした。
高校時代のバイトでは妥当な叱りから今振り返ってみても理不尽だなと思う叱りまで色々叱られた。しかしそれらのお陰で結構打たれ強くは育ったかなと思う。
仕事の客先にて、かなり強い口調で叱られた事がある。しかしそれは相手が正しかったので真摯に謝る事ができたし今振り返ってみると非常に良い経験になった。
それに対し、後年仕事で理不尽な叱りを受けた時は冷静に反論する事ができたし、正直そんな叱りはされようがされまいがどうでも良いと思えるくらいだった。
それらはこれまで様々なシーンで正当不当を問わず叱られた事があり、その叱りの正当性を見抜ける様になったから。
これが叱られた経験に乏しいと叱られたという事自体のショックが大きくて、その叱りが正当なのか不当なのか、受け容れるべきか受け容れないべきなのか判断できないのではと思ってしまう。

叱られずに誉められるだけで済めば一番。けれども人生はそんなに優しくない、叱られる事はきっとある。
その時のダメージを軽減してくれるのは誉められた経験よりも叱られた経験ではないだろうか。