改めて

鉄棒で前回りが出来る様になったと息巻く子供に、ではやっている所を見せてもらおうと近所の公園へ出掛けた。

前回り自体は鉄棒の上にあげれば確かに自分で上手にやってくれてまた一つ成長を感じさせてくれた。

その後、ブランコがやりたいと座って漕ぎ始めて段々と加速していくのを見ながら昔は座る事もままならなかったのにこちらも随分と出来る様になったものだと感心していたらスピードが出た状態で突然ブランコから落ちた。

慌てて主を失ったブランコを抑え子供へ駆け寄ると顔を打って唇から出血と足にも少し擦り傷が、幸い大きな怪我では無かったけれど突然の出来事に驚かされた。

手当して落ち着いてから子供に話を聞くと、体が痒くなったからそこをかくのに手を離したとの事。

片手でスピードが出た状態のブランコを制御するなんていうのは大人ですら難しいので子供がそれをやれば落ちるのは当然、けれどもそれが分からない。
体も大きくなってきて精神も成長していると思っていたし、実際そうなのだけれどこうやって予想外の行動を取る事がある。まだまだ目を離す訳にはいかないなと感じた出来事であった。