湿布の効果で良くはなっていそうなのでこのまま回復してくれると良いのだけれど。
妻に湿布を貼ってもらっていると祖父の事を思い出す。風呂上がりの祖父に頼まれ、その肩に湿布を貼るのは僕の役割だった。
多分、小さい頃は特に何も思わずもある程度年齢がいってからは染みだったり湿疹があるその背中へ遠慮がちに貼っていたけれど、高校生くらいになれば祖父とのコミュニケーションとして快く引き受けていた。
湿布を貼っていた頃、あんなに大きく見えた祖父の背中が最後の夏に会った時はとても小さく見えたのだけれど、それは僕の手が大きくなった事もあってそう見えたのかなと家に貼ってある子供の手と自分の手を重ねたスタンプを見ると感じる。
あの背中に両手を当てたら今はきっと胴回りを覆えるくらいなのだろうな。相手が小さくなるのではなく、自分か大きくなるのだ。
子供からもいつの日か小さくなったと感じられてしまうだろうか。